同人誌について

 突然ですが、つい最近人生二冊目の同人誌(小説)を作りました。今回はその備忘録です。無駄に長い上に、特に何かの参考になったり役に立つ内容ではないです。ひたすら同人初心者が振り返ってるだけです。まだ手元に届いていないので現物は見られていないのですが、いい感じに出来上がっていると信じてこれを書きます。

 二冊目と言いましたが、一冊目は6年前(6年前!)別にイベントで頒布する訳でもなく、ただ自サイトで自家通販をするために十冊程度刷っただけで、装丁も何もあまり深く考えていない、とにかく本というものを出そうと思って作ったものでした。当時は何もかもが手探りでよくわからないまま突っ走って、よくわからないままなんとか作り上げました。今見返すと色々酷くて笑えますがいい思い出です。

 今回は、オタク歴もそれなりに刻んできたし、耳年増(?)にもなっているので、本を出すにあたっていくつか自分の中で目標を立てていました。

  1. イベントに合わせて頒布する
  2. 市販の文庫っぽい本を作る
  3. InDesignを使ってみる
  4. 何か特殊装丁やりたい(超ざっくり)
  5. BOOTHで(不特定多数に)頒布する

 全然大したものではないですが、それでも6年前よりかは大分ステップアップしてるんじゃないか?!と思ってます。

 

1. イベントに合わせて頒布する

 イベントは、3月中旬にpictSQUARE上で開催されるオンラインのものに参加する予定です。スケジュールを見返したら、昨年12月頭にイベント参加登録していました。3カ月で原稿仕上げて表紙とカバー作って入稿して……って当時は割と余裕あるな~ガハハって構えてたんですけど、蓋を開けてみたらめちゃくちゃギリギリでした(再録本なのに)。毎イベント本出してる同人戦士たち、すごすぎない……?

 

2. 市販の文庫っぽい本を作る

 小説本だからカバー付き文庫本にしたい!っていう勢いで何も考えずにA6サイズに決めたんですが、組版終わってページ数が確定して初めて見積もり取ってみたら(この時点でアホ)文庫本の割高さに目ん玉飛び出ました。本文が約9万字だから150ページくらいかな~?ていうガバガバ試算が破綻し(250ページまで膨れ上がった)、早割等も上手く活用できなかったのが痛かったですね。ちゃんと下調べしておくべきでした。印刷所にもよるのかもしれませんが、カバーつきの文庫って割高なんですね……。ぜんぜん耳年増になれてなかった。

 

3. InDesignを使ってみる

 今回これに一番時間がかかりました。というかこの備忘録を書くためにこの記事を書いています。普段AdobeはPDFビューワーとしか使用していない、エクセルとパワポだけで仕事してる初心者サラリーマンにはハードル高かったです。が、一回使うともうWordには戻れないな~!という感じがしてます。めちゃくちゃ便利ですね。すごい。

 基本的に分からないことは大抵ググれば何とかなるので、今回私がInDesignを初めて使うにあたり役立ったサイト・ブログをここに貼っておきます。

 

booth.pm

 今回はこちらの小説同人誌用のテンプレートをお借りしています。かなり助かりました……!本当にありがとうございます。文字サイズ12Q(41字×17行)ですが、11Qでもよかったかなーと思います。フォントは游明朝を使用しました。すごく丁寧なマニュアルもつけて下さっています。

fare.blue

 次に参考にしたのがこちらのサイトです。テンプレは用意できたので、あとはEvernoteに書いていた原稿をInDesignに流し込むだけ!!と思っていましたが、その流し込むという作業の仕方を理解するのに半日くらいかかりました。

fujasin.hatenablog.com

 コピペしてるのに全然流し込めないしマスの色もずっと緑のままだし何なの!??と思いながら色々調べてたどり着いたこの記事も参考にしました。

www.too.com

 そもそも文字/段落パネルの開き方がわからないんだけど!?ってなりながらなんとか縦中横設定もできました。各パネルは書式タブから開けます。

wakachan228.com

 あと、InDesignでノド側に隠しノンブルを作ろうとすると、何故か隣のページにもそのノンブルが出力されてしまい、小一時間????ってなっていたんですが、見開き設定を単ページにすれば解決できました。この記事がなかったら一生解決できなかった……。

www.ryokuyou.co.jp

 私が今回使用した印刷所は特に書き出しの指定がなかったので、最後にPDF化する際はこちらを参考にしました。

 InDesignのいいところは、思うようなきれいなレイアウトが作れるっていうのもあるとは思いますが、今回一番便利だと感じたのはマスターページでした。Wordだと全部マニュアルで修正したり、ファイルを分けないと実現できないような設定でも、InDesignだとマスターで一括して割り当てられるのがめちゃくちゃいいですね。読み手としてはあまり差は感じないかもしれませんが……。目次や中扉や奥付も、Wordよりデザイン性のあるものが作れそうです。

 

4. 何か特殊装丁やりたい(超ざっくり)

 本文が出来上がったら、次は表紙とカバーです。〆切的には順番は逆ですが、背幅がちゃんと決められないとカバーに取り掛かる気になれなかったので……。

booth.pm

 今回は市販の文庫本っぽい本が作りたい、ということで、表紙はこちらを使用しています(特殊紙に単色刷り)。これだけでぐっと文庫本っぽさがでました。ありがとうございます。

 カバーでは何か特殊装丁がやりたいと漠然と考えていたのですが、中々アイデアがまとまりませんでした。今回デザインとしては、キャラクターのイメージカラー(グレー、ブルー、イエロー)でまとめたいと思っていたので、最初はグレーとブルーに蛍光イエローの特色印刷or小口染めが出来ないかなーと考えていました。考えていたんですが、結局二つとも断念しました。ド初心者が、仕上がりイメージもあまり湧いていない中でトライするのはちょっと怖かったです。あと、そもそも下地のグレーとブルーにいい感じにイエローを合わせられるデザイン的な技量が私になかった。

 でも(特に理由もなく)何かオプション加工がしたい!!と思っていたので、ワンポイントになるような箔押し(透明)をすることにしました。それで、最初はキャラクターのイメージ(氷)に合う感じに……と、大きなベタ面のデザインをやろうと思っていたんですが、入稿後に印刷所から「大きなベタ面積+PP加工は箔の定着不良が起きやすい」と連絡があり、、、データ修正したり加工テストをやってもらったりと、印刷所にはかなり面倒をかけてしまいました。でもすごく丁寧に対応してもらえてよかった……。ドキドキしながらテスト結果を待っていましたが、無事にきれいに仕上がった写真を送ってもらえたので安心しました。

 ということで、今回はカバー:マットPP+透明箔押しという装丁になりました。次もし機会あったら別の加工にもチャレンジしたいな~。

 

5. BOOTHで(不特定多数に)頒布する

 まだイベント前なので、ちゃんとできるのかちょっとドキドキしてます。今回はあんしんBOOTHパックを使用するので、

このツイートを参考にしながら先週末100均に行って、よく考えずにB6の封筒を買って帰って来たんですが、その後よくBOOTHのサイトを見てみると、

※「縦11.5cm×横23cm」より大きなものを対象とします。

って書いてあるのを見つけました。アホ……。でも早く気付いてよかった。注文いただいてもちゃんと出荷できるのか不安しかないです。

 

 以上、長くなりましたがこの三ヶ月の振り返りでした。手間も時間もお金もかかるけど、100%自分好みの自分のための作品が作れるのは楽しいですね。また機会があったら作りたいなーと思いました。それでは!